SONY PCG-Z1/P(Centrino NOTE)
YAN's VAIO SITE - Z1 REVIEW - 2003.3.31

 Centrinoプラットフォーム(Pentium-M 1.3GHz+855PM+Intel 2100LAN3B)の組み合わせを採用したVAIOノートである。この組み合わせ以外では現時点ではCentrinoと名乗ることはできない(^_^;)グラフィック内蔵型のi855GMや低電圧版Pentium-Mは出荷が遅れているようで本命?と思われるSRX系は夏モデルまでお預けとなっている。14インチSXGA+という大画面・高解像度液晶を採用した2スピンドルというメインストリーム向けでかなり力の入ったノートであるが、12インチでモバイル/仕事兼用といえるV505がPentium4-MでUSB2.0が使えないことを考えると、この大きさでモバイルなんてしない人が多そうであることなどから、V505はかなり中途半端になってしまったといわざるを得ないだろう(笑)

 14インチでSXGA+(1400*1050)を採用しているため、筐体自体はそれなりに大きい。左の写真はYANのSRX7との比較だが、気軽に持ち歩くという大きさではない。しかし、薄いため会社と家の間を車等で・・・などというのであれば気にならない程度だ。まあ、この大きさで2スピンドルなので、持ち歩く人はZ1を買うことはないだろう(笑)メインで使用するならかなり小さく軽い。キーボード等もSRXと違って余裕のあるキーピッチとなっており、特に不自由は感じないであろう。まあ、タッチ等は個人の好みがあるが。ジョグは最近のVAIOノートに習ってついていない。スクロールなどYANは便利だと思っていたんですけど。たぶん、多くの人が外付けマウスをつなぐためあまり需要がなかったのかも?(^_^;)
 Z1の特徴?の一つ電源がつながっているのがわかる、「光るコネクタ」(笑)まあ、あって困るものではないが。いやむしろ便利かも?と使っているうちに思いました。使っているときは液晶たてるから全然見えないけど(^_^;)。
 筐体内は結構余裕があり、将来的な拡張にも十分対応できそうだ。液晶の下に2つあるのがスピーカー、真ん中のメモリの上がi855PMのノース、すぐ横にPentium-Mが配置されている。パームレストの下にはHDDとminiPCIスロットに刺さった無線LAN、CD-Rドライブとなる。結構隙間はある。

 TOSHIBA製のCPU FANを使用したクーリングシステムとi855PMだ。思ったより簡単な構造で、855PMなんてヒートシンクもない。
 さて、今回の「Centrino」で一番やっかいなのがこの無線LANモジュール。このINTEL製を使用しないといけないのだが、SONYなら802a/b両対応にして欲しかったところである。まあ、今後のモデルではINTELからa/b/g対応のモジュールが出次第、マイナーチェンジでのるとは思うが。IBM等では選択できるようになっていることを考えると・・・・・。アンテナはご覧のように2本のダイバーシティである。
 メモリスロットは1つでSO-DIMM形式だ。マザー上には256Mがオンボードであるが、SONY Styleモデルのみオンボード512Mとなっている。メモリスロットの下に8個の空きパターンがあるので、SONY Styleモデルはこの空きパターンにメモリが実装されて512Mになっているのであろう。
 HDDはHITACHI製のDK23EA(4200rpm/60G)、CD-RはCRX950Eを使っている。スペック的には同価格帯でGRV88がDVD-Rをのせていることを考えると、たいしたことはない(^_^;)
 SRXで致命的?欠点となっていたヒンジ部分。さて改善されているのでしょうか?(笑)
 Z1にはbluetoothが内蔵されている。大多数の人が「bluetoothって何?何に使うの?」だと思うので、少し、考察してみた(^_^;)。
 さて、YANはbluetooth機器を複数持っています(^_^;)NTT docomo製のPHS 633SやMicrosoft製キーボード/マウスである。実はあまり知られていないことだが、bluetoothはWindows XpがOSとしてサポートする機能につい最近(笑)なっているのだ。XpのSP1を対象にOEM用としてモジュールが提供されているようだ。Z1のように、SP1以降にbluetoothを標準でのせているノートはこのモジュールが組まれた状態で出荷されていると思われる。Microsoftのbluetoothキーボード/マウスを購入してもこのモジュールがついてくる。このモジュールでXpをアップデートすると、コントロールパネルに「ワイヤレスリンク」というのが追加になる。このワイヤレスリンクでbluetooth機器の設定が可能となるのだ。SRXなどの従来機種では独自形式でのアプリケーション(VAIOではBluespace)での扱いとなり、Microsoftのbluetoothマウスなどは使えない。もちろん、付属するUSBのbluetoothモジュールをさして、このモジュールとドライバをインストールすればSRXでも使えるのだが本末転倒(笑)である。Z1ではこのMicrosoftのモジュールを使うようになっており、Microsoftのマウス/キーボードも簡単に使えるようになっている。Bluespaceも3.0となり、このWindows Xpのワイヤレスリンクを使うように変更されている。(SRXユーザー用に公開してくれないかな(^_^;)アップデートを。でも対象がXpのSP1でMicrosoftのアップデートモジュールが必要なので、あり得ないか)というわけで、現時点ではマウス/キーボードはこれだけ(logicool製の特殊なものもあるが)だが、Z1では簡単に使うことができる。利点はUSBを使用しないことや、無線なのでケーブルがいらないことだ。Logicoolなどの独自形式の無線マウスなどと違ってbluetoothは10mくらいまで届くため、かなり離れて使用することが可能だ。このケーブルが必要ないことは結構便利である。bluetoothマウスを使えば、Z1なら内蔵モジュールなのでマウスだけを持ち歩けば良いことになる。ところで、bluetoothは電力消費が・・・・・といわれることがあるが、ちょっと調べてみた。SRXなどはALPS製の旧世代モジュールのため、消費電力は確かに大きい。チップ自体で120mAくらい消費するようである。現在のblutoothは60mAくらいまで消費電力は落ちている。例えば有線でUSBマウスをつなぐことと比較すると、通常のUSBマウスは10mA-30mA位のようである(実はカタログ等にはUSBマウスの消費電力記述がないものが多いのだ)これを見ると倍くらい消費することとなり、バッテリ駆動を重視する人には気になると思われるが、これが有線でも光学式となるとちょっと事情が異なる。MicrosoftのBluetoothマウスも光学式であるから有線USBマウスも光学式のものを見ると100mAくらい消費していることがわかる。つまり、光学式の有線マウスをつなぐのであれば、bluetoothとつなぐのと変わらない(かむしろ少ない)のである。これが、携帯/PHSでの通信ということになると、例えばNTT docomoで比較すると、最新の@FreeD対応のP in Free 1Sでは、「64Kデータ通信時 :480mW 」であるから、3.3Vで割ると145mAとなるので、最新のモジュールを使えばbluetoothの方が少ないことがわかる。このように、bluetoothがもっと効率が良くなり、もっと普及して機器が増えれば確かに便利になると思われる。ソフト的にもXpが対応したことにより接続互換性も改善される可能性があるため、今後はちょっとだけ期待できるのかもしれない。
 肝心の(^_^;)Z1だが、ごく普通に仕事等に使うのであればかなり良い機種だ。バッテリも十分に持つし、WindowsもPRO版だし。え?短いですか(^_^;)個人的には今回のCentrino発表ではIBMのThinkPad X31の方が気になってます。あくまでもYANの用途&好みでですが、大きさも12インチだし、無線LANもa/b両対応を用意し、同時にBluetoothも装備、さらに有線LANもGigabit対応とかなりハイスペックであり、かなり欲しいと思ってしまうので(笑)。